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ラーテル:コブラの猛毒に耐えライオンに挑んでいく、小さなモンスター

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ラーテルの基本情報

  • 蜜穴熊
  • 分類:哺乳綱食肉目イタチ科ラーテル属
  • 主な生息地:アフリカ、西アジア、インド亜大陸
  • 平均寿命:7~8年、飼育下では20年以上
  • 体長:0.6m~0.8m
  • 英語表記:Honey badger

和名はミツアナグマ。
果実や昆虫、ヘビや鳥などの小動物を食べる雑食。ハチミツが大好物で、ハチに刺されることをものともせずハチの巣を破壊してハチミツや幼虫を食べています。
ミツオシエ科の鳥とは共生関係にあり、ハチの巣に誘導したミツオシエたちはラーテルの壊した巣のおこぼれを食べているようです。

武器は強靭なアゴとキバ、前足の大きく鋭い鉤爪。
また、分厚いゴムのような皮膚はライオンなどの肉食獣のキバも簡単には通さない堅い防御力を誇ります。
さらに肛門付近に臭腺があり、スカンクのように臭い液体を発射することもできます。

人間とラーテルのサイズ比較

ライオンの牙を通さずコブラの猛毒に耐える!フィジカルモンスター

攻撃力・防御力ともに高いラーテルは、気性の荒さも知られています。

大型肉食獣との戦い

ライオンやハイエナなどの大型の猛獣に対しても、怯まず挑んでいきます。
噛んでも引っ掻かいてもなかなかダメージを与えられない装甲と強力な爪や牙、そして悪臭攻撃があるラーテルはとてもやっかいな相手となります。

ただし、強いラーテルもライオンやヒョウなどの大型肉食獣にとっては捕食対象。群れで襲われてしまったら、残念ながら食べられてしまう結果となることが多いようです。

ザ★ズー
大型の肉食獣に対しても恐れず挑むんだけど、実は「最強」っていうわけではないんだよね。
コブラと戦うラーテル

解毒できるの?コブラの猛毒を寝て治すラーテル

ラーテルは好物のコブラを仕留めるときに噛まれて動けなくなることもありますが、その神経毒に対して驚異的な耐性を持っていて、数時間で回復するのです。
これは彼らの体内に特別な生化学的メカニズムが存在し、毒による影響を最小限に抑えることができるためです。

ただし、これを「解毒」と呼ぶかどうかは少し議論の余地があります。彼らは毒を無効化するわけではなく、毒に対する耐性や耐久力を発揮しているだけなのです。
そのため、ラーテルがコブラの毒を「解毒」できるわけではなく、単にその毒に対して非常に耐性があるというのが正確な表現です。

ザ★ズー
咬まれても大丈夫なところはマングースとは違うんだね。
コブラの毒を受けて眠っているラーテル

世界で最も怖いもの知らずの動物

ラーテルは、ギネス世界記録で「the most fearless animal(世界で最も怖いもの知らずの動物)」として掲載されています。

この称号は、ラーテルの極めて攻撃的で勇敢な性格、さらには獲物や捕食者に対して示す恐れ知らずの行動から付けられました。
彼らはその小さな体格にもかかわらず、ライオンやコブラなど、はるかに大きく危険な動物にも立ち向かうことで知られています。このような特性が、ラーテルを「世界で最も怖いもの知らずの動物」としてギネス世界記録に認定するに至った理由です。

歩いているラーテル

ラーテルについてのまとめ

これといった天敵のいないように思えるラーテルですが、個体数は減少しているようです。
それにはいくつか理由があります。

  1. 生息地の喪失と破壊:農業、都市開発、森林伐採などにより、ラーテルの自然な生息地が減少。これにより、彼らの生存に必要な環境が失われ、食料源や繁殖地が無くなってきています。
  2. 人間との衝突:ラーテルは養蜂場や家畜を襲うことがあり、これが農民や養蜂家との衝突につながります。その結果、彼らはしばしば駆除されることになります。
  3. 密猟と違法取引:一部地域では、ラーテルの体の一部が伝統医学の薬やお守りとして使われることがあり、これが密猟や違法取引の原因となっています。
  4. 人間の食料:一部の地域では食肉として流通しているそうです。

つまり、ラーテルの天敵は「人類」ということになります。
恐いもの知らずというと聞こえは良いかもしれませんが、それは「無謀で命知らず」ということ。ラーテルを表現するのにピッタリな「世界で最も恐れを知らない動物」という特徴が、種の存続を脅かす最大の原因となっているということになるのではないでしょうか。

ラーテルの動画はこちら

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